暮 秋

 
 

暮 秋 (武井守成 作曲)

Bosyuu (Takei)

(マンドリン7重奏、2'08"、MP3 : 2.0MB)
(写真は 鎌倉山から見た秋の夕暮れの富士山)

  日本の マンドリン・ギター界の草分けの一人である 武井守成 (1890-1949) の 1943 (昭和18) 年の作品で、彼の同じ秋を題材とした 「落葉の精」 とは かなり趣を異にした、独特の雰囲気をもった曲です。
 
  ホ短調、アダージョ で 4分の4拍子と 4分の3拍子が入り混じり、上昇し下降する音型と アクセントのある平坦な音型の繰り返しになっています。 そして マンドリン 1,2、マンドラ、マンドチェロ、ギターの 5重奏の他に マンドローネ、ギターローネ (いずれも マンドリン属や ギター属における ベースのような低音楽器) が入った 7重奏で、分厚く重い印象のものになっていて、それがこの曲を特徴づけています。 それから、中間あたりで低音の マンドラ が高音の弱音で歌っている場面もあり、短いながら色々暗示に富む曲だと思います。
 
  「落葉の精」 と同様に日本の "侘び寂び" あるいは "もののあわれ" を現わしているように思いますが、近距離の事象を表現した 「落葉の精」 に対して、日本の田園地帯あるいは 山間部の遠距離の秋景色の 重厚感を表現しているように思われます。
 
  武井守成の作品としては、上記の 「落葉の精」 の他に 「微風」 や ギター曲 「大利根」 も Upしてありますので、それらもお聴きください。