Beethoven

"Maggiore" from Symphony No.3 "Eroica"

ウィーンにて
 

交響曲 第3番 「英雄」 第2楽章 より "マジョーレ" (ベートーヴェン作曲)

"Maggiore" from Symphony No.3 "Eroica" (Beethoven)

(管弦楽、2'05"、MP3 : 7.1MB)
(写真は ウィーンにて)

  ベートーヴェン (関連記述: 「ベートーヴェンの時代」) の 交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 (全4楽章) の演奏時間は 45〜50分。 そのうちの第2楽章の 「葬送行進曲」 は約15分。 その中間部で、楽譜に "マジョーレ (長調)" と書かれた この部分は約2分。 ...という分けで、この演奏はこの長大な交響曲の長大な第2楽章のほんの短い一部分ですが、暗澹たる状況の中から 「けっして負けないぞ」 と強い意志の力で拳を振りかざしながら起ち上がるかのように勢いを盛り上げ、圧倒的な力でそれまでの鬱屈を思いっ切り吐き出し、急速に力を抜いて終わる、といった、将に "ベートーヴェンならでは" を感じさせる部分です。
 
  ハ短調の 重い何物かを引きずるように始まる 「葬送行進曲」 が中間部のこの部分に入って ハ長調となり、オーボエで始まる動機が フルートや ファゴットに受け継がれつつして盛り上がっていきます。 そしてこの部分が終息した後、再び ハ短調となって、この楽章の冒頭の旋律に戻ります。 (冒頭部分の演奏には、今聞えている演奏を止め、下の パネルの再生ボタンを クリックしてお聴きください)

<第2楽章 「葬送行進曲」 冒頭部分>

 
  ここで 個人的で やや マニアックな話 (?) になり恐縮ですが、私自身の若い頃、日の明るいうちに会社から家へ帰り着くことなど滅多にない中で、それでもほとんど毎日この "エロイカ" ばかり聴いていた時期があり、その頃 私が買っているうちに溜まった名指揮者達の レコードから この部分だけ 録音テープに録って、いわば "マジョーレ集" を作ったことがありました (関連記述: 「エロイカ」)
 
 ...この部分は実演奏では指揮者の特徴が良く現れる部分であり、ここでは それらから下記 20世紀中に物故した名指揮者 10名について、その演奏時間だけを、演奏時間の短いものから列挙してみました。 表を見ると、最短 (1位) と 最長 (10位) との差は 23秒 (1.2倍) もあり、一方で今お聴ききの演奏の 2分 5秒の前後わずか 7秒の間に 6名が入っています。

指 揮 者  (生没年)、  演 奏 者 演奏時間 発 売 元、 レコード No.
カール・ベーム (1894-1981) 、 ベルリン・フィル1’57”グラモフォン、 SLGM-1106
レナード・バーンスタイン (1918-1990) 、 ニューヨーク・フィル2’01”コロムビア、 OS-369-C
ピエール・モントゥー (1875-1964) 、 ウィーン・フィル2’02”ビクター、 SUP-2001
ブルーノ・ワルター (1876-1962) 、 コロムビア Sy. Or.2’04”コロムビア、 RL 112
フランツ・コンビチュニー (1901-1962) 、 ライプチヒ・ゲバントハウス Or.2’04”フォンタナ、 SFON-10502
アルトゥーロ・トスカニーニ (1867-1957) 、 NBC Sy. Or.2’06”ビクター、 RA-2041
アンドレ・クリュイタンス (1905-1967) 、 ベルリン・フィル2’07”東芝音工、 AA 7043
ゲオルグ・ショルティ (1912-1997) 、 ウィーン・フィル2’13”キング・レコード、 SLC 1211
ウィルヘルム・フルトヴェングラー (1886-1954) 、 ウィーン・フィル2’14”東芝音工、 AA 7131
10ヘルベルト・フォン・カラヤン (1908-1989) 、 ベルリン・フィル2’20”グラモフォン、 SLGM-1301
               (註: 赤字は 関連記述へ リンク)

  ここまで記述してみると、やはり 「1分57秒の演奏ってどんな感じ ? 、2分20秒の演奏は?」 と思う方がおれれるでしょうし、それにお応えするのが人情、いや礼儀 (!?) というものでしょうから (^.^)、しつこいようですが、下のパネルを用意しました。 ごく一般論的なことですが、早や目の演奏では 鋭くたたみかける印象のものに、遅めの演奏では スケール大きく底力を発揮するといった印象のものに感じられるように思います。

<1分57秒の演奏>

<2分20秒の演奏>


  なお 当サイトには ベートーヴェンの交響曲では 第9番 「合唱付き」 第3楽章 も Up してありますので、そちらもお聴きください。