Slovanske Tance 10

ウィーンの森 : ハイリゲンクロイツ修道院

ス ラ ヴ 舞 曲 第10番  (ドヴォルザーク作曲)

Slovanske Tance 10 (Dvorak)

(管弦楽 5'45"、MP3 : 5.3MB)
(写真は ウィーンの森 : ハイリゲンクロイツ修道院にて)

 ドヴォルザーク (1841-1904) の 2集計16曲ある スラヴ舞曲の中でも 特に知られた曲で、憂愁、悲哀、憧れ、嘆息、...などの雰囲気に加え "しっとり" という以上の "ねっちり" とした感触があり、さらに オーケストレーションによる 甘美で きらびやかな部分が 逆に "はかなさ" のようなものを感じさせる、といった曲だと思います。 ...これが "スラヴ流の もののあわれ" の情感なのでしょうか、"チェコ国民楽派" と称せられる彼ならではの作品だと思います。
 
 ドヴォルザークは、1878年に作曲された 第1集の スラヴ舞曲の大ヒットに気を良くした出版社の早々の勧めがあったものの、その 8年後にこの曲を含む第2集に着手し完成させたのですが、第1集と同様、最初は ピアノ連弾用で、それを元に管弦楽にしたものだそうです。 第1集、第2集とも 8曲づつあり、この曲は 第2集の 第2番、つまり通し番号で 第10番に当たるものです。
 
 ホ短調、8分の3拍子。中低音弦の ピチカート の中、憂いをもった ヴァイオリンの旋律で始まり、それが希求するように痛切に高まって収まると、震えるように小刻みに舞い、そして管や低音弦の効いた詠嘆を経て チェロにより最初の旋律に戻りますが、ヴァイオリンの高音の可憐な動きなど、忘れがたい印象を残します。
 
 余談ですが、31年前から始まった NHK の 「名曲アルバム」 で取り上げられた最初の曲がこの曲だったそうです (2007.9.1.記)。