V a r e n

from "2 Elegiske Melodier"

北海道 : 十勝岳連峰
 

「2つの悲しい旋律」 から 「春」  (グリーグ作曲)

"Varen" from "2 Elegiske Melodier" (Grieg)

(弦楽合奏、4'12"、MP3 : 3.9MB)
(写真は 北海道 : 美瑛から見た十勝岳連峰)

 グリーグ (1843-1907) が 1873年から 1880年にかけて作曲した 「12の旋律」 の中から、翌年、彼自身が 「心のいたで」 とともに 弦楽合奏用に編曲した 「2つの悲しい旋律」 のうちの ひとつで、痛切な悲しみを湛えた曲で、同じ彼の 「ソルヴェイグの歌」 とも通じる、北欧の作曲家ならではの春の曲です。 ...なお 「過ぎし春 (The Last Spring)」 という題名で言われることもあります。
 
 曲は 4分の4拍子で、楽譜は 第1、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの 弦楽4部が 各々2分され、それにベースが加わった 計9パートの構成になっていて、2小節の序奏の後、6パートの楽器で演奏されて繰り返えされますが、繰り返し後は 第1ヴァイオリンに オクターヴ高い音が加わったり、前半にはなかった ベースが加わるなどして厚みを増して高揚していきます。
 
  そして最後には、弱音から一気に強音に登る "心の叫び" があって、移り行く季節、さらには 遠く過ぎ去ってしまった、あるいは 過ぎ去りつつある "人生の春" をも惜しむかのように 最弱音で静かに終わります。
 
  ...春の曲と言えば 「春の声」 などのように厳しい冬に耐えて再び巡ってきた春を喜び称える曲が多い中で、この曲は 同じ春でも しっとりとして、身を切るような風の冷たさが身に浸みるといった曲で、"痛切な悲しみ" という点では 同じ弦楽合奏曲である バーバーの 「弦楽のためのアダージョ」 関連記述、サンプル演奏付 とも通じるものがあると思います。
 
  なお、ギターも加えた マンドリン・アンサンブルによる演奏 、さらにそれを マンドリン4重奏にしたもの も Upしてあります。